当たり前に話していた日本語

ゆうこさん(オタワ)

 子守歌とか子供のころの絵本とかは大抵日本語でした。なので今も自分の子供を相手にしていると「おいで」とか自然に出てくる。怒ったら英語ですけど(笑)。小学生のころから土曜日は補習校と決まっていて、中学3年生まで勉強しました。

 子供のころ日本語は当たり前に話してましたね。どうして日本語習わなきゃいけないのって聞いたことがあるらしくて。母の答えが「あなたは半分日本人だから、話せて当たり前でしょ」って。母も通訳者で翻訳者なので、言葉は習いなさいというかんじでした。

 大人になった今でも当たり前ですね。小さいころから話しているから。自分の日本語のレベルはこれまで上がったり下がったりしていて、日本に住んだり、子育てを始めると自分もちょっとがんばらなきゃとなって。自分としては日本語を普通の日本人のように話せなきゃいけないと思い込んじゃってて、すごいコンプレックスになっている感じですね。なぜだか!「日本人のように」っていうのは日本で生まれ育って、漢字も書けて、仕事も日本語でできる人みたいなこと。たぶんそれは自分が通訳者として言葉のプロとして働いているからというのも少しはあるかもしれないですけれど、すごく中途半端なかんじだなと自分で思いながら、でもそこまで日本語勉強する気も自分にないかな~と思ったりします。コンプレックスと「まぁいいや」の二つの気持ちがあるかんじです。

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